2013年6月20日木曜日

ECTC2013参加

ECTC(Electronic Components and Technology Conference)は半導体パッケージ技術に関する世界最大の国際学会で、第63回めを迎える今年は5月27日~31日を会期としてアメリカのラスベガスで開催されました。5月末とはいえ、最高気温は40℃、最低気温でも25℃と非常に暑かったのが印象的でした。

研究開発項目「②無線通信機能及び自立電源機能を搭載したグリーンセンサ端末の開発 (3)グリーンセンサ端末機能集積化および低消費電力無線通信技術の開発」に関連して、集積化技術に関する研究成果の発表および関連技術の情報収集を目的として参加しました。

興味深かった発表としては、Intelより"Embedded Capacitors in the Next Generation Processor"という報告がありました。サーバー向けマイクロプロセッサのパッケージ基板にキャビティを形成してキャパシタを埋め込み、その評価結果が報告されました。埋め込むことでチップ~キャパシタの距離を短くでき、高周波領域における電源供給時のインピーダンスを低減し、パッケージ全体でのキャパシタンスが増えました。これにより、マイクロプロセッサに対して効率的な電源供給が可能となります。

分散研 善見

2013年5月28日火曜日

DTIP2013参加その3

DTIP2013に参加しました。
学会の詳細に関してはすでに他の方が説明されているので割愛しますが、報告のあった研究テーマとして、実装系から信頼性技術、エナジーハーベスターからバイオ関連と、様々な分野からの報告がありました。また地域で見ると、中東やアフリカなどいままであまり接する機会のなかった地域からの報告もあったのが非常に興味深かったです。

学会では、研究開発項目「②無線通信機能及び自立電源機能を搭載したグリーンセンサ端末の開発 (3)グリーンセンサ端末機能集積化および低消費電力無線通信技術の開発」に関連して、大口径300mmウェハにTSVインターポーザを形成するプロセス開発と、そのプロセスばらつきおよび電気特性評価に関して報告しました。
質疑応答では、どのような設備で評価を行ったのかという質問がありました。また今後デバイスを集積化していく上で、CPU/GPUなど発熱の大きいチップを搭載するには、チップ冷却などの熱管理が重要になってくるがどのようにするのか、という質問がありました。要素技術部分よりも信頼性部分に関する関心が高く、今後は集積化後の信頼性評価などを重視して研究を進めようと思います。

分散研 善見

2013年5月6日月曜日

DTIP2013参加その2

グリーンセンサ・ネットワークシステム技術開発プロジェクトのうち、研究開発項目①「グリーンMEMSセンサの開発」に関連した研究発表及び、本プロジェクトに関係した技術の情報収集を行い、今後の研究へ反映することを目的としてDTIP2013へ参加した。

「Measurement of an airflow velocity change using a cantilever with Pb(Zr, Ti)O3」と題して、塵埃センサに搭載予定のトリガーセンサに関する発表を行った。

報告者が注目した発表について詳細を報告する。
タイトル:Pyroelectric PZT sensors screen printed on glass
本発表は、スクリーン印刷で成膜したPZTを用いた焦電センサに関する発表である。スクリーン印刷は数十μmの厚い膜を成膜することができる技術である。本発表では、アニールの温度や得られたセンサの特性の評価結果について報告されている。得られた膜の焦電係数は67μC/m2kと低い値であったが、焼成温度を高くすることで改善が可能である。また、作製されたデバイスは周囲の温度変化に追随した信号出し、焦電センサとして機能することが確認された。焦電型のセンサは、原理的には電力を使わずに温度変化を検出することができ、省電力が必要とされる無線センサ端末には適したセンサといえる。
本発表で使用されているスクリーン印刷技術は、厚膜のPZTを成膜するには優れた技術であり、今後が期待される技術である。






つくば研究センター 富松 大

ISSNIP2013参加

ISSNIP(Network on Intelligent Sensors, Sensor Networks and Information Processing)は、2004年に発足された国際会議で、8回目を迎える今年はオーストラリアのメルボルンでの開催となった。ISSNIPは、センサネットワーク、特に健康、環境、セキュリティなどのアプリケーションに関する情報処理などの技術にに関する国際会議である。数学、統計学、コンピューティング、生物学、電気工学、機械工学などの多岐にわたる分野の研究者が集まる。
本ワークショップにおいてグリーンセンサ・ネットワークシステム技術開発プロジェクトのうち、研究開発項目①「グリーンMEMSセンサの開発」に関連した研究発表及び、本プロジェクトに関係した技術の情報収集を行い、今後の研究へ反映することを目的としてISSNIP2013へ参加した。

「A wake-up switch using a piezoelectric differential pressure sensor」と題して、塵埃センサに搭載するトリガーセンサに関する発表を行った。非常に面白いディスカッションができ、今後の研究開発に役立つ知見を得ることができた。

また、ISSNIPは、情報処理に関するセッションが多く、本プロジェクトでは、実証実験に近いような話もあったので、次回は研究開発項目③の方々にぜひとも参加して、有益な情報を得ていただければと思います。

学会会場

つくば研究センター 富松 大

2013年4月24日水曜日

DTIP2013参加

DTIP(Symposium on Design, Test, Integration & Packaging of MEMS/MOEMS  )は、1999年より主にフランス近郊の都市で毎年開催されるMEMsおよびMOEMSに関する国際学会である。15回目となる今回は、2013年4月16日~18日を会期としてスペインのバルセロナで開催された。
本学会においてグリーンセンサ・ネットワークシステム技術開発プロジェクトのうち、研究開発項目② 「自立電源及び無線通信機能を搭載したグリーンセンサ端末」に関連した研究発表及び、本プロジェクトに関係した技術の情報収集を行い、今後の研究へ反映することを目的としてDTIP2013へ参加した。

会場風景
「Assembly of Super Compact Wireless Sensor Nodes for Environmental Monitoring Applications」と題して、開発した2nd-Prototypeの5X5mm角温湿度センサ端末を評価・機能検証に関する発表を行った。そこでのディスカッションは様々な意見や知見を得られる非常に有益なものであり、今後のプロジェクト推進に対し、非常に役立つ情報が得られた。

つくば研究センター 魯 健


オリンピックハーバー

有名な生ハム

2013年4月18日木曜日

電気学会誌(2013年4月号Vol.133)にグリーンセンサネットワークシステムの技術紹介をしました

内容は 「自立型MEMSセンサネットワークを活用した省エネルギーの取り組み」 です。

エネルギーマネジメントが重要な課題の昨今、センサネットワークは有力なツールであるが、センサの大きさ、コスト、設置工事の負担、また、無線化には電力消費量やメンテナンスの必要性が課題となり、予期されたほどの普及はありません。
そこで、無線通信機能、自立電源機能、超低消費電力機能を搭載した普及型無線センサ(-ばらまける-)端末の技術開発をし、更にはセンサネットワークの導入による環境計測やエネルギー消費量等の見える化・最適化を可能とする省エネ実証の取り組みの紹介です。
 
 下記、5つのテーマについて報告されています。


 1. 「グリーンセンサネットワークプロジェクト」の取り組みと課題
        (独)産業技術総合研究所 伊藤 寿浩   前田 龍太郎


 2.  省エネルギー化に向けた空調制御の取り組みとセンサネットワーク
        ダイキン工業(株) 西野 淳   橋本 哲
 
 
 3.  環境センシングデバイスの開発
        オムロン(株) 本多 祐仁   田中 純一
 
 
 4.  室内照明による高効率環境発電デバイスと自立電源の開発
        ローム(株) 奥 良彰
 
 
 5.  センサネットワーク用低電力アナログフロントエンド回路技術の開発
        (株)日立製作所 藤森 司


2013年3月15日金曜日

グリーンセンサネットワークプロジェクト-2年間をふりかえって-


 本プロジェクトが発足して2年度が終了する。

思えば本プロジェクトはグリーンセンサネットによる電力モニタリングおよびその省エネへの応用という形でスタートした。近未来のエネルギー問題の課題解決を狙っていたが、プロジェクト直前の震災発生とそれに伴う電力危機を迎え、まさに直面する国家的課題に挑戦するテーマとなった。

 この2年の間にコンビニエンスストア2000店舗弱へグリーンセンサネットを設置し、大規模社会実験で省エネの実証を行った。また各種センサの微細化、低コスト化やセンサシステムの省エネ化等の要素技術も着実に成果を上げつつある。

 また省エネ以外の社会課題である国土強靭化、農業の競争力強化、医療等への応用の検討が始まろうとしている。微細な無線端末が社会の隅々を見守り、実り豊かな国民生活に貢献する未来社会の到来は遠くない。

 プロジェクト・リーダー 前田龍太郎