2013年5月28日火曜日

DTIP2013参加その3

DTIP2013に参加しました。
学会の詳細に関してはすでに他の方が説明されているので割愛しますが、報告のあった研究テーマとして、実装系から信頼性技術、エナジーハーベスターからバイオ関連と、様々な分野からの報告がありました。また地域で見ると、中東やアフリカなどいままであまり接する機会のなかった地域からの報告もあったのが非常に興味深かったです。

学会では、研究開発項目「②無線通信機能及び自立電源機能を搭載したグリーンセンサ端末の開発 (3)グリーンセンサ端末機能集積化および低消費電力無線通信技術の開発」に関連して、大口径300mmウェハにTSVインターポーザを形成するプロセス開発と、そのプロセスばらつきおよび電気特性評価に関して報告しました。
質疑応答では、どのような設備で評価を行ったのかという質問がありました。また今後デバイスを集積化していく上で、CPU/GPUなど発熱の大きいチップを搭載するには、チップ冷却などの熱管理が重要になってくるがどのようにするのか、という質問がありました。要素技術部分よりも信頼性部分に関する関心が高く、今後は集積化後の信頼性評価などを重視して研究を進めようと思います。

分散研 善見

2013年5月6日月曜日

DTIP2013参加その2

グリーンセンサ・ネットワークシステム技術開発プロジェクトのうち、研究開発項目①「グリーンMEMSセンサの開発」に関連した研究発表及び、本プロジェクトに関係した技術の情報収集を行い、今後の研究へ反映することを目的としてDTIP2013へ参加した。

「Measurement of an airflow velocity change using a cantilever with Pb(Zr, Ti)O3」と題して、塵埃センサに搭載予定のトリガーセンサに関する発表を行った。

報告者が注目した発表について詳細を報告する。
タイトル:Pyroelectric PZT sensors screen printed on glass
本発表は、スクリーン印刷で成膜したPZTを用いた焦電センサに関する発表である。スクリーン印刷は数十μmの厚い膜を成膜することができる技術である。本発表では、アニールの温度や得られたセンサの特性の評価結果について報告されている。得られた膜の焦電係数は67μC/m2kと低い値であったが、焼成温度を高くすることで改善が可能である。また、作製されたデバイスは周囲の温度変化に追随した信号出し、焦電センサとして機能することが確認された。焦電型のセンサは、原理的には電力を使わずに温度変化を検出することができ、省電力が必要とされる無線センサ端末には適したセンサといえる。
本発表で使用されているスクリーン印刷技術は、厚膜のPZTを成膜するには優れた技術であり、今後が期待される技術である。






つくば研究センター 富松 大

ISSNIP2013参加

ISSNIP(Network on Intelligent Sensors, Sensor Networks and Information Processing)は、2004年に発足された国際会議で、8回目を迎える今年はオーストラリアのメルボルンでの開催となった。ISSNIPは、センサネットワーク、特に健康、環境、セキュリティなどのアプリケーションに関する情報処理などの技術にに関する国際会議である。数学、統計学、コンピューティング、生物学、電気工学、機械工学などの多岐にわたる分野の研究者が集まる。
本ワークショップにおいてグリーンセンサ・ネットワークシステム技術開発プロジェクトのうち、研究開発項目①「グリーンMEMSセンサの開発」に関連した研究発表及び、本プロジェクトに関係した技術の情報収集を行い、今後の研究へ反映することを目的としてISSNIP2013へ参加した。

「A wake-up switch using a piezoelectric differential pressure sensor」と題して、塵埃センサに搭載するトリガーセンサに関する発表を行った。非常に面白いディスカッションができ、今後の研究開発に役立つ知見を得ることができた。

また、ISSNIPは、情報処理に関するセッションが多く、本プロジェクトでは、実証実験に近いような話もあったので、次回は研究開発項目③の方々にぜひとも参加して、有益な情報を得ていただければと思います。

学会会場

つくば研究センター 富松 大