特定テーマ「有機太陽電池」のセッションでは4日間にわたって低分子系有機薄膜型、色素増感型、高分子塗布型の各種有機太陽電池の作製、評価について計105件の発表講演が行われました。特に、先日10%を超える変換効率が報告された高分子塗布型に関する講演には300名以上の聴講者が参加しており関心の高さが伺われました。既知・新規の狭バンドギャップポリマーを用いた赤色光~近赤外光の利用による高効率化についての講演が注目を集めており、既存材料との組み合わせとタンデム化が今後の高効率化の大きな方針の1つとなっていることが見てとれました。また過渡吸収分光法等を用いた光電変換の物理についての講演からは、発電メカニズムに関する知見を得ることができ塗布型高分子太陽電池の高効率化について有益な情報を得ることが出来ました。
大岡山研究センターからはナノファイバーを利用した光電変換素子への光取り込み効率向上に関する研究発表を行いました(「次元制御有機ナノ材料」セッション)。トップダウンプロセスで作製した光散乱ナノ材料による、光取り込み効率向上は注目を集め、多くの参加者から質問と有益なコメントを頂くことが出来ました。
(大岡山研究センター 坪井)
ポスター発表の様子
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